【NEW】悪玉コレステロールが高いままだと、血管の中で何が起きているのか?

この図は、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が高い状態が続くと、血管の内側で動脈硬化(プラーク)が年齢とともに少しずつ進行していく様子を示しています。
動脈硬化は「ある日突然」起こる病気ではありません。
動脈硬化は、
👉 血管の内側に脂(コレステロール)が少しずつたまり
👉 何年、何十年とかけて静かに進行し、
👉 ある日突然、血管が詰まったり破れたりして発症します。
自覚症状がないまま進むのが、この病気のいちばん怖いところです。
悪玉コレステロールが高い期間が「長い」ほど危険
ポイントは、
「どれくらい高いか」だけでなく、「どれくらい長い期間高いか」です。
- LDLコレステロールが高い状態が長く続く
→ プラークは年々増えて大きくなる
→ 血管は徐々に狭くなる
という流れが起こります。
家族性高コレステロール血症(FH)の場合は特に注意
図の右側が示しているのが、
家族性高コレステロール血症(FH)の方のイメージです。
FHの方は、
- 若い頃から遺伝的にLDLコレステロールが高い
- 治療をしないと、10代・20代から動脈硬化が進行
その結果、
👉 30歳前後でもプラークが大きくなり
👉 心臓の血管が詰まって心筋梗塞を起こす
ことが実際にあります。
「まだ若いから大丈夫」とは言えない病気です。
ポイント👉「悪玉(LDL)コレステロールが非常に高い人は、実はそれほど多くありません。」
日本では、遺伝が原因で若い頃からLDLが高い『家族性高コレステロール血症』は、約300人に1人とされています。
一方、健康診断で一時的にLDLが190以上になる人はもう少し多く見えますが、その多くは体重増加や食生活なども影響していています。
本当に注意が必要なのは、若い頃からずっとLDLが高い体質の方で、治療が遅れると30歳前後でも心筋梗塞を起こすことがあります。」
なぜ「早めの治療」が大切なのか?
動脈硬化は、進行してしまうと「予防できるチャンス」がどんどん失われていきます。
- 早い時期に治療を始める
→ プラークの増大を抑えられる
→ 心筋梗塞や脳卒中を何十年も先送りできる
逆に、
- 治療が遅れる
→ すでにプラークがたまった状態からの対処になる
という違いがあります。
まとめ(いちばん伝えたいこと)
動脈硬化は「年を取ってから突然起こる病気」ではありません。
若い頃からの悪玉コレステロールの積み重ねが、将来の心筋梗塞を決めます。
特に
- LDLコレステロールが高いと言われた方
- 家族に若くして心筋梗塞を起こした人がいる方
は、症状がなくても早めの評価と対策がとても重要です。
(文責:すぎもと内科・糖尿病内科クリニック杉本一博)