加熱式タバコは安全?~糖尿病リスクは紙巻きと同等【最新研究】~
■「加熱式なら大丈夫」は本当?
近年、加熱式タバコ(IQOSなど)は、「紙巻きタバコより安全」「健康リスクが低い」
というイメージで受け止められることがあります。
しかしこれは、
👉 “安全そうに見える”という印象に過ぎません。
現時点で、加熱式タバコが健康に安全であることを示す十分な医学的根拠はありません。
むしろ、近年の研究では糖尿病を含む健康リスクが残る可能性が示されています。
■研究の概要(最新エビデンス)
2026年に発表された日本の大規模研究では、
糖尿病のない約3万人を約5年間追跡し、加熱式タバコと糖尿病発症の関係が検討されました。
その結果、
- 加熱式タバコ使用者は
👉 糖尿病リスクが有意に上昇 - さらに
👉 紙巻きタバコと同程度のリスク
であることが明らかになりました。
■ 表の読み方(ここが重要)

この表は、
👉 「どの喫煙タイプがどれくらい糖尿病になりやすいか」を示しています。
基準は、非喫煙者=1.0(参照)
■主な結果(最も信頼性の高い解析)
👉多変量調整後(生活習慣などを考慮)
| 群 | 糖尿病リスク |
| 非喫煙者 | 1.0(基準) |
| 過去喫煙者 | 1.29倍 |
| 紙巻きタバコ | 1.56倍 |
| 加熱式タバコ | 1.71倍 |
| 併用 | 1.99倍 |
■ 重要ポイント(ここだけ覚えてください)
❗加熱式タバコは安全ではありません
➡ 紙巻きタバコと同等のリスク
❗「切り替え」ではリスクは下がりません
➡ 加熱式でも紙巻きでもリスク差は認められていません。
❗併用が最も危険です
➡ 約2倍のリスク
■ なぜ糖尿病リスクが上がるのか?
喫煙は
- インスリン抵抗性の増加
- 膵β細胞機能の低下
- 慢性炎症
- 酸化ストレス
を引き起こします。
加熱式タバコでもニコチン曝露は継続し、有害物質もゼロではないため、同様の影響が起こると考えられています。
■ 結論
- 加熱式タバコは「安全な代替」ではありません
- 糖尿病リスクは紙巻きタバコと同等レベル
- 併用はむしろリスクを高めます
■ 当クリニックからのご提案
当クリニックでは、禁煙外来を実施しています。
🚨禁煙は「意志」ではなく、「治療」です。
「やめたいけどやめられない」それは意思の弱さではありません。
👉ニコチン依存という医学的な状態です。
■当クリニックの禁煙サポート内容
✔ ニコチン依存の評価
✔ 薬物療法(保険適用あり)
✔ 継続支援
🧠 院長メッセージ
「加熱式タバコに変えても、糖尿病リスクが下がるとは言えません。」
さらに、現時点では、加熱式タバコへ切り替えることで、
👉 がん
👉 心筋梗塞などの心血管疾患
についても、リスク低下を明確に示す十分な医学的根拠はありません。
■国際的な見解
- 加熱式タバコはニコチンと有害化学物質を含むエアロゾルを発生
- 有害物質が少ない可能性があっても健康リスクが低いとは結論できない
- 長期的な健康影響には不確実性が残る
CDCも明確に
・ 「有害物質が少なくても、安全であることを意味しない」
・ 紙巻きと同様の有害物質+別の有害物質も含まれる
と述べています。
■知識まとめ
- WHOおよびCDCも、加熱式タバコについて、従来のタバコより健康リスクが低いと結論づける十分な証拠はないとしています。
- 加熱式タバコは“安全なタバコ”とは言えません。
👉「“変える”ではなく、“やめる”ことが最も確実な予防につながります。」
📌 こんな方はご相談ください
- 加熱式に変えたが不安
- 血糖値が気になる
- 本気で禁煙したい
お気軽にご相談ください。
(文責:すぎもと内科・糖尿病内科クリニック杉本一博)