【糖尿病予備群の方へ】どんな人が糖尿病に進行?最新研究で分かった重要ポイント
~はじめに~
「糖尿病予備群と言われたけど、すぐに糖尿病になるわけではないですよね?」
👉 その通りです。
しかし一方で、糖尿病になりやすい人の特徴があることも分かってきました。
今回は、約10万人のデータを解析した最新研究をもとに、
“糖尿病に進みやすい人”の特徴をわかりやすく解説します。
📊 糖尿病予備群から糖尿病へ
年間5〜10%が進行
糖尿病予備群の方のうち、
毎年5〜10%が糖尿病に進行するとされています。
つまり、
👉 何も対策をしない場合、将来的に糖尿病へ進行する方は少なくありません。
🧠 糖尿病予備群から糖尿病に進みやすい人とは?

■ この図が伝えたいこと
👉 糖尿病予備群のすべての人が糖尿病になるわけではありません。
しかし、
👉 なりやすい特徴(リスク)があることが分かっています。
この研究では、糖尿病へのなりやすさを「オッズ比」で比較しています。
👉 ここでのオッズ比とは、ある特徴を持つ人が、持たない人に比べてどのくらい糖尿病になりやすい傾向があるかを示す指標です(※>1より高いほど傾向が強いですが、実際の発症確率を示すものではありません)。
⚠️ 糖尿病に進みやすい3つの特徴
① 働き盛りの世代(35〜64歳)
・若い人(18〜34歳)に比べて
👉 進行しやすい傾向(オッズ比1.3〜1.5)が示されました。
💡 ポイント
年齢とともに代謝(インスリンの働き)が低下することが関係します。
② 体や病気の問題がある人
次のような状態があるとリスクが高くなります👇
・⚖️ 肥満
・❤️ 心臓や血管の病気
・😴 睡眠時無呼吸(いびき・無呼吸)
・🫀 脂肪肝
・⚡ 神経障害
👉 これらが重なるほどリスクはさらに高くなります。
③ 体質・背景
・研究では一部の人でリスクが高い傾向が示されています
👉(※本研究は主に海外データであり、日本人での検証は十分ではありません)
🔍 この研究の重要な意味
👉 これまで
「糖尿病予備群=経過観察」
👉 これから
「リスクの高い人は早期介入」
さらに重要なのは、
👉 “改善できた場合のメリットが非常に大きい”ことです。
当クリニックの過去コラム「予防は「理想論」ではない ~ 糖尿病予備群への30年間追跡研究が示した衝撃の事実~」でもご紹介したように、
糖尿病予備群の方が正常血糖まで改善(寛解)できた場合、
・心血管死や心不全入院が約60%減少
・心不全入院は最大約90%減少
・全死亡も減少
という、非常に大きな予後改善効果が報告されています。
🧠 ここが重要
今回の研究は「誰が糖尿病になりやすいか」を示し、
過去の研究は「改善できた人はどれだけ良くなるか」を示しています。
🧠【あなたはどのリスク?】3秒チェック
当てはまる項目が多いほど、糖尿病に進みやすい可能性があります
<🧾チェックリスト>
□ 35歳以上
□ 体重が増えてきた(BMI 25以上)
□ 健診で血糖・HbA1cを指摘された
□ 血圧が高め(130以上)
□ 脂肪肝と言われた
□ いびき・無呼吸がある
□ 運動習慣がほとんどない
□ 甘いもの・加工食品が多い
□ 足のしびれや違和感がある
<🎯判定>
✔ 少ない場合
👉 現時点でのリスクは比較的低めですが、予防は重要です
✔ 複数当てはまる場合
👉 糖尿病に進みやすい状態の可能性があります
✔ 多く当てはまる場合
👉 早めの評価・対策をおすすめします
🎯 院長からのメッセージ
「なりやすい人を見つけて、早く介入すれば、将来の心臓や命を守れる」ことが科学的に証明されています。
🏥 ではどう介入すればよい?
✔ 今からできる対策
・体重を少し減らす(まず5%)
・食事の質を見直す(加工食品を減らす)
・運動を増やす(まずは10分からでもOK)
・睡眠の質を整える(睡眠時無呼吸や不眠の治療も重要)
✔ 医療でできること
当クリニックでは👇
・血糖やインスリン分泌の評価
・脂肪肝・睡眠時無呼吸のチェック
・必要に応じた薬物療法(GLP-1受容体作動薬[自由診療]など)
👉 「糖尿病になる前に防ぐ」治療を重視しています。
💡 まとめ
糖尿病予備群は「まだ大丈夫」ではなく
👉 「今なら未来を変えられる状態」です。
実際に、血糖を正常まで改善できた方では、
30年後の心不全や死亡率が大きく低下することが示されています。
つまり、
👉 今の取り組みが将来の命を守ります。
💡 最後に(重要メッセージ)
👉 中年+肥満+合併症あり → 糖尿病になりやすい
👉 糖尿病予備群は「今がチャンス」です。
早めに対策することで、糖尿病は予防できる可能性の高い病気です。
(文責:すぎもと内科・糖尿病内科クリニック 杉本一博)